rnishino

IT翻訳者Blog

主にIT、英語、翻訳の話題を書いています。

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博士号は何年で取れる?

私も大学院博士課程の3年目に入り、いよいよ博士論文を書く段階になってきました。

同じように博士課程に進んだ知人と会うと、「昨今のニュースのせいで、博士号なんてコピペでも取れるように思われて辛い」といった話題になります。実際には、3年間在籍すれば自動的に取れるようなものではありません。

そこで、標準の修業年限(通常は修士の後に3年間)で博士号を取得できる人はどのくらいいるのだろう?と思って調べてみると、文部科学省の資料が見つかりました。

 「ここまで進んだ大学院教育改革−検証から見える成果と課題−」
 http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2012/10/23/1299723_01.pdf

以下の表はすべてこの資料の14ページ「円滑な博士の学位授与の促進」セクションからの引用です。


【A】まず「標準修業年限内の学位授与率(分野別)」です。

 Degree_1

標準修業年限で博士号を取れた人は、平成20年度の全体合計で「41.4%」のようです。半分にも満たない。
分野によってばらつきがあり、人文系ではなんと「7.4%」です。私も比較的人文系に近いので衝撃…。


【B】続いて「学位授与者(課程博士)のうち標準修業年限からの超過年別割合(20年度)」です。
要するに、博士号を取れた人は何年で取っているかということです。

 Degree_2

左端の「修業年限以内」列の合計が「53.3%」となっています。取れた人は、半分程度が標準年限以内で取っているようです。
これは上記Aの数字と違いますが、Aは中退者なども母数に含めているのでしょうか(そのため率が低い)。


【C】最後に「学位授与率の推移」です。
入学者のうち最終的に取れる人の割合(推計値)のようです。

 Degree_3

合計だけ見ると、7割程度の入学者が最終的に取っているようです。
びっくりするのは、3年度の人文分野でしょうか。驚きの4.7%。20人に1人も取れなかった。確かに、昔はすごい先生でも最終学歴が「博士課程単位取得退学」みたいになっていました。20年度だと40%を超えて10倍近くにまで上がっているのですが、理工系分野と比べるとまだ低いですね。


このように多くの人は何年も苦労して取っているので、背後で「…コピペ…」みたいにつぶやくのは止めてください!

以上です。
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日本翻訳連盟の翻訳支援ツール説明会(9/2 火)で講演

9/2(火)に開催される日本翻訳連盟(JTF)の翻訳支援ツール説明会で、「ローカリゼーション実習ソフトウェア」について説明します。

同ソフトウェアのデモと、ローカリゼーション(L10N)やインターナショナリゼーション(I18N)の基本的な部分についてです。ITを専門にしている翻訳者(や学習者)で、あまりソフトウェアの仕組みに詳しくない人には有用な内容かと思います。
内容自体は9/7(日)に日本通訳翻訳学会のテクノロジー研究プロジェクトで発表するものとほぼ同じです。

申し込みは冒頭のリンク先から可能で、JTFの会員であれば無料、非会員は1000円のようです。

screen
 <ローカリゼーション実習ソフトウェアの画面>

以上です。
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日本通訳翻訳学会で発表します(9/7 日曜)

日本通訳翻訳学会の「第2回 通訳翻訳テクノロジー研究プロジェクト」で研究発表をします。
立教大学で9/7(日)です。参加申し込みなどはこちらのページからできます。

発表内容は、ローカリゼーション実習ソフトウェアについてです。
(上記リンク先には「ExpnseRecorder」とありますが、「Expense Recorder」という名前です)
このソフトウェア自体の使い方と、ローカリゼーション(L10N)やインターナショナリゼーション(I18N)の概要を説明する予定です。

このソフトウェアは去年開発したのですが、いくつかの大学の翻訳関係の授業で使っていただいています。
私のウェブサイトから無料でダウンロードできるので、翻訳者(や翻訳学習者)が個人で試したり、企業の研修や学校の授業で使ったりできます。このウェブサイトにも使い方を説明していますが、よく分からなければ発表会においでください。

ちなみに9/2(火)にも、日本翻訳連盟(JTF)の説明会で似たような内容の発表します。

以上です。
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筆者について
西野 竜太郎
(Ryutaro Nishino)

IT分野の英語翻訳者でソフトウェア開発者。社会人学生として東京工業大学の博士課程でヒューマン・コンピューター・インタラクション(HCI)とソフトウェア・ローカリゼーションの研究も。
著書に『アプリケーションをつくる英語』(リンクは下の画像)。

詳しいプロフィールや連絡先はこちらをご覧ください。
著書
アプリケーションをつくる英語

紙版
『アプリケーションをつくる英語』

電子版
『アプリケーションをつくる英語』
【ブクログ大賞受賞】
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