rnishino

IT翻訳者Blog

翻訳、英語、ローカリゼーション、インターナショナリゼーションなどについて書いています。

26 3月

グローバル英語のスタイル(17):肯定文で書く

肯定文でも否定文でも書ける場合、肯定文を使うようにする。ただし警告など、否定文を使わなければならないケースでは使っても問題ない。

Style Guide の例:
× Add a statement to the program to specify that messages not be displayed.
○ Add a statement to the program to suppress messages.
 (参考訳:メッセージを非表示にするよう、プログラムに 1 文追加します。)

また、1 文中に not が 2 つ現れるような「二重否定文」はネイティブにとっても非ネイティブにとっても読みにくいので避ける。次に Style Guide の例を引用する。
× You cannot access databeses for which you do not have appropriate permissions.
○ You can access only databases for which you have appropriate permissions.
 (参考訳:適切な権限のあるデータベースにのみアクセスできます。)

意図を伝えることを主目的にするのであれば、文の構造はできるだけシンプルにすべきである。



・Style Guide とは『The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market』を指す。
・本項目は、Style Guide の「3.12」の内容に該当する。


The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global MarketThe Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market
著者:John R. Kohl
販売元:Sas Inst
発売日:2007-10-26
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25 3月

グローバル英語のスタイル(16):不明瞭な動詞構文は避ける

文は動詞を使って組み立てるが、ネイティブや非ネイティブを問わず、読みにくい構文がある。

A. Has または have + 過去分詞 + 名詞句
has や have の直後に過去分詞形がある場合、通常それは「動詞」である。しかし過去分詞形が「形容詞」の場合もある。
Style Guide の例:
× Each column has assigned attributes such as name, type, and length.

読者は「has assigned」が動詞であるのか、または「has」だけが動詞で「assigned」が形容詞なのか、すぐに判断できない。
前者の場合は「column が属性を割り当てた」と解釈でき、後者の場合は「column は割り当てられた属性を持っている」と解釈できる。よく読めば後者の解釈が正しいことは分かるのだが、読者に不要な負担がかかるし、機械翻訳では正確に解釈できない。
次のような文が望ましいと Style Guide は書いている。
○ Attributes such as name, type, and length are assigned to each column.
○ Each column has attributes such as name, type, and length.
(参考訳:各カラムには名前、種類、および長さなどの属性が割り当てられている。)

どちらも「have + 過去分詞」を避けて解釈の曖昧さを取り除いている。

B. Has または have + 名詞句 + 過去分詞
上記の「Has または have + 過去分詞 + 名詞句」と違って誤読を招くことは少ないが、文が複雑になるので避けたほうがよい。
Style Guide の例:
× The software already has the printing functions built in.
○ The printing function are already included in the software.
(参考訳:そのソフトウェアにはすでに印刷機能が組み込まれている。)


C. Must be、must have、must have been
助動詞 must は「義務」(〜しなければならない)を表すことが多いが、「肯定的な推量」(〜に違いない)を表すこともある。そのため、解釈の曖昧さが生じないような工夫が必要となる。



・Style Guide とは『The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market』を指す。
・本項目は、Style Guide の「3.11」の内容に該当する。


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25 3月

Google Apps Marketplace 解説動画のメモ(1)

Google Apps Marketplace がどのようなものか理解するには、やはり動画が分かりやすいです。
Marketplace の発表が行なわれた「Campfire One」というイベントの動画が YouTube に掲載されています。

全 6 話の一覧はこちらです。

Campfire One: Google Apps Marketplace
http://www.youtube.com/view_play_list?p=0C2E1DEFBC90E546

キャプションが付いているので英語の字幕が表示されます。英語の勉強にはもってこいです。

しかし全部で 1 時間くらいあるので、なかなか全部見るのは大変そうです。
そこで、私が聞いてざっと取ったメモを載せておきます。メモなので細かいことまでは書いてありません。
また時間は大体です。

今回はパート 1 です。




00:00
Google 副社長 Vic Gundotra 氏のあいさつ。

00:45
Google Apps の説明。Gmail やカレンダーなどの集合。

01:12
Google Apps のユーザー数は 2,500 万以上、採用企業は 200 万以上。

01:45
Gmail が出た 5 年前から、ビジネスはクラウドでやるべきだと考えてきた。

02:00
CRM やドキュメントなどのソフトウェアはクラウドで利用できる。

02:25
しかし、複数のベンダーが提供すると問題が発生する。
複数のアプリケーションにログインしたり、データが別々に保存されてしまったりする。

03:00
この問題に対する答えとして、Google Apps Marketplace を公開する。
Google Apps に統合できるアプリケーションを見つけてインストールするのに最適の方法である。
シングルサインオン、データの共有、使い慣れたナビゲーションといった特長。

03:50
開発者にとってもメリットがある。
開発したアプリケーションを、Google Apps に統合して販売できる。

04:15
技術的な詳細に踏み込む前に、大まかなステップを説明する。
(1)アプリケーションを開発する
ただし、Google App Engine を使う必要はない。自社のインフラストラクチャでもよい。

04:50
(2)アプリケーションを統合する
統合ポイントはいくつかある。シングルサインオン、データ共有、その他 API。

05:09
(3)アプリケーションを販売する
200 万社、2,500 万ユーザーにリーチできる。

05:21
では、Google が何を要求するか。初期費用 100 ドル、売上の 20%。

05:55
Marketplace 発足時にすでに 50 社以上のパートナー企業がいる。

06:22
David Glazer 氏に代わる。
どのように開発して Marketplace に出すか、これから数分わたって解説する。

06:50
前述のように 3 ステップである。アプリケーションを開発し、Apps に統合し、最後に販売する。

07:25
まず、統合の方法から説明する。
Google Apps には現在、多数の統合ポイント(API)があり、開発したアプリケーションを Apps に統合できる。

07:47
アプリケーションが何をするか、どの統合ポイントを使うのかについてはマニフェスト ファイルに記述する。

08:03
Apps の管理者はコントロール パネルを使って管理している。同じインターフェイスで使えるよう、ここに追加する。

08:37
実行するのは簡単で、マニフェストにアプリケーション名、接続ポイントのページを記述する。これにより、コントロール パネルで一元管理できる。

08:57
別の統合ポイントとして、ユニバーサル ナビゲーションがある。これは Apps 画面の左上にあり、追加したアプリケーションをここに表示できる。

09:36
これを行なうには、マニフェストに表示させたい文字、移動先の URL を記入する。
移動する際、ユーザーは再度認証情報を入力する必要がない。

<ここでビデオ 1 終了>

続きは次回に。

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筆者について
西野 竜太郎
(Ryutaro Nishino)

翻訳者。合同会社グローバリゼーションデザイン研究所・代表社員。日本翻訳連盟・理事。
プロフィールや連絡先などについてはこちらをご覧ください。
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