rnishino

IT翻訳者Blog

翻訳、英語、ローカリゼーション、インターナショナリゼーションなどについて書いています。

11 5月

グローバル英語のスタイル(29):関係詞節の that は省略しない

関係詞 that を使った文では、その that を省略できることがある。しかしグローバル英語においては、文の構造を明確にするために、可能な限り省略しないようにする。

Style Guide の例:
× The file you selected is displayed in the frame on the right.
× ○ The file that you selected is displayed in the frame on the right.
(参考訳:選択したファイルは右側のフレームに表示されます。)

追記: 当初○と×が反対になっていました。失礼しました。ご指摘ありがとうございます。(2010/05/11 12:46)

上記の文は、意味的には同じであるし、注意して読めば誤読することもない。しかし that を加えることで、「you selected」が「file」を修飾していることが即座に判断できる。
非ネイティブを対象読者として想定するグローバル英語では、多少の冗長さよりも「分かりやすさ」を優先した方がよい。


・本項目は、Style Guide の「6.4」の内容に該当する。
・Style Guide とは『The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market』を指す。
・背景が濃くなっている部分は引用箇所である。
・内容は英語中級者〜上級者向けである。


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著者:John R. Kohl
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7 5月

プライベート図書館サービスはできるか

前回のブログ記事「数百冊をわずかな時間で読書管理サービスに登録」は信じられないほどのアクセスをいただきました。ツイートしてくださった方、ブックマーク登録してくださった方、ありがとうございます。
私は単に CNET で山口さんの記事を読み、ブクログに登録してヘルプを読み、「チャロぐ」さんのソフトウェアをダウンロードして使った様子をまとめただけで、大した仕事はしてません。


これほど興味を持っていただけたのは、やはり「本をたくさん持っているが、むしろ数が多すぎるため登録できない」という人が多いということなのでしょう。読書家ほど読書管理サービスが使えないという矛盾です。
今まで読書管理サービスは、こういった層にアピールしてこなかったのでしょうか?個人宅はもちろん、大学の研究室のような場所にも管理しきれない本はたくさんあります。

これはやや妄想も入っていますが、こういった読書家層向けに「プライベート図書館サービス」を提供したら面白いのではないかと思います。
通常の図書館にあるような蔵書目録の作成に加え、メモ内容検索、プライベート図書館間での本(特に絶版本など)の貸し借りマッチング サービスといった具合です。特に最後のは Web ならではの機能で、ローカルの Excel シートなどではできません(絶版本・希少本の貸し借りビジネスも成り立つような気もします)。


始めて間もないブクログなので、まだ使いこなせていません。しかし感じたのは、蔵書の検索機能が弱いのではという点です。
自分の本棚に「タイトル検索」があります。これは前方一致検索しかできません。例えば Python の本を検索したい場合、Python と入力すると『Python ポケットリファレンス』はヒットするものの、『みんなのPython』はヒットしません。これだと、本の名前を頭から記憶していないと蔵書検索ができません。
また、「非公開メモ」も検索できません。個人的にメモしておき、それを手がかりに後で本を見つけることができないわけです。

このように、ブクログでは読書家にとって便利な「大量登録」はできても、まだまだ検索が弱いと感じます。まずはこの検索に関する部分を改善していただきたいと思います。
そして将来的に「プライベート図書館サービス」機能のようなものが追加されれば、読書家の私にとってうれしいサービスになるでしょう。
4 5月

数百冊をわずかな時間で読書管理サービスに登録

こんな記事があった。

無料の「読書管理サービス」8選
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20412860,00.htm

私は比較的読書が好きなため、本は家にかなりある。しかし忘れっぽいので書店で「この本は前に買ったことがあるような気がするが、別の本だっただろうか……」と考えたり、「メモを付けておきたいけど本に書き込んでも検索できない……」と思うようなケースがたまにある。それでずっと本の管理サービスを使いたかったのだが、何百冊とあると入力だけで数時間どころか数日かかる可能性があるので、できないでいた。
しかし、その間にも本は増え続けるので、始めなきゃならない。上の記事を読み、インターフェイスやユーザー数などから「ブクログ」を使うことにした。

家の本棚には数百冊くらい本がある。いちいち手入力していてはたまらないので、バーコードで登録する機能を使いたい。しかし当然、バーコードリーダーが必要である。5,000円程度なので高いわけではないのだが、「今注文しても早くて届くのは明日か……」と思っていると、ブクログにこんな説明があった。
そこで、今回はパソコンのWebカメラでISBNコード(本のバーコード)をどんどん読み取れる無料ソフトをみつけましたので、ご紹介したいと思います。
<中略>
もうひとつ、チャロぐさんが作成された「ISBN_BarCodeReader」というアプリケーションもありました。
使い方の説明動画もあってとてもわかりやすいです。

▼チャロぐ:Webカメラ(USBカメラ)で本のバーコード読み取り
http://mhsodai.kazelog.jp/chalog/2009/11/webusb-96dd.html


このリンクの「チャロぐ」さんのサイトに行ってみると、このようなビデオがあった。



ものすごいスピードでバーコードを認識できている。
本当にこの速さでできれば、わずかな時間で登録が完了するだろう。騙され半分でソフトをダウンロードし、試してみた。

本当にこの速さで登録できた。
これは衝撃的だった。

ビデオではWebカメラを手で移動させてバーコードを読み込ませているが、私は下の写真のようにカメラを台(の代わりのスピーカー)の上に置き、その下に本をくぐらせるようにしてみた。カメラを固定した方がピントが合いやすいと考えたからである。この辺は好みなので、各自好きなやり方で問題ないだろう。

100503_camera



◆登録手順◆

さて、肝心の登録手順である。私が行なった手順で説明する。
(ちなみに私の環境は Windows XP で、Webカメラが設置済みである)

(1)
上記の「チャロぐ」さんのサイトに行き、以下のように書かれたリンクから zip ファイルを取得する。
ISBN_BarCodeReader.zipをダウンロード 786 KB (805,464 バイト)


(2)
zipファイルを適当な場所(デスクトップなど)に解凍し、出てきたフォルダの「ISBN_BarCodeReader(音あり).bat」をダブルクリックして起動する。「音あり」だと、バーコード認識時に音が出るので、読み取れたかどうか判断しやすい。
100503_folder

アプリケーションにWebカメラの映像が映し出されるはずである。

(3)
Windowsの「メモ帳」アプリケーションを起動する(他のテキストエディタでも可らしい)。

(4)
本のバーコードをWebカメラに読み込ませる。
この際、必ずメモ帳が最前面になければならない。つまり、最後にメモ帳をクリックした状態にしておかなければならない。最前面にないと、ISBNはメモ帳に追加されない。

(5)
カメラがうまくバーコードを認識すると、下の写真のようにメモ帳にISBNが取り込まれる。メモ帳の改行は自動的に入るので、PCの操作はなしで次々にバーコードを認識させられる。
100503_screen


(6)
作業が終わったら、メモ帳に追加されたISBNをコピーし、ブクログの「ISBN登録(バーコード)」画面でペーストすればよい。
100503_registration

この写真にもあるように、「ISBN登録(バーコード)」画面では「カテゴリ」別に一気に100冊まで登録できる。そのため、一緒に読み込ませるのは同一カテゴリの本がよいだろう。例えば私の場合、「IT」カテゴリの本を90冊ほどまとめて読み込ませて登録し、その後「英語/外国語」カテゴリの本を50冊ほど登録した。


完成した私の本棚はこちらである。
結局、数時間で手元にあった360冊を登録した。これは実際のところ、かなり数ではないだろうか?手入力していたらとてもこんなにはできない。あまりにスイスイ進むので、どうでもいいような本まで登録してしまった。このスピードであれば、1日で1000冊くらいは問題なく登録できると思う。

このように入力は非常に楽だったわけだが、一番大変なのは本棚から本を出したり戻したりという作業だった。本が物理的な存在である以上、仕方ないかな。

(あと私に残っている問題は、実家に置きっぱなしの1000冊以上の本をどうするか、という点だ……)

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西野 竜太郎
(Ryutaro Nishino)

翻訳者/著者/リンギスト。日本翻訳連盟・理事。
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