rnishino

IT翻訳者Blog

翻訳、英語、ローカリゼーション、インターナショナリゼーションなどについて書いています。

16 3月

マイクロソフトの翻訳ウィジェットがバージョン 2 に

マイクロソフトの翻訳 API とウィジェットのバージョンが 2 になったらしい。
マイクロソフトがこの手のサービスを提供していたことは知らなかった。

Collaborative Translations: Announcing the next version of Microsoft Translator technology – V2 APIs and widget

バージョンアップされたのは次の 2 つ。
ウィジェットはホームページなどに設置が可能、API は SOAP、HTTP、AJAX から利用するようだ。
また、API では新たに「Translate-and-Speak」という機能が使えるようになったらしい(Bing Translator にも追加)。これは文字通り、機械翻訳した後、音声読み上げができる機能だ。しかし残念ながら、現時点では日本語の読み上げは含まれていない。

ウィジェットを試してみたい場合、この記事のページにある「Translate this page」で再生ボタンを押すと、ページ全体が翻訳される。

100316

精度は・・・・・・。各人の判断にお任せします。
16 3月

グローバル英語のスタイル(10):句動詞はまとめておく

可能な場合、句動詞の要素は隣接させてまとめておく。句動詞とは、動詞と他の語が組み合わさって 1 つの意味を形成するかたまりのことである。

Style Guide では次の例を挙げている。
× Turn the zoom tool off by clicking the circle tool.
Turn off the zoom tool by clicking the circle tool.
句動詞の要素が離れた場所にあると読みにくかったり、機械翻訳の精度が下がったりするため、推奨されている。
他にも Style Guide では、「...shut the server down」を「...shut down the server」、「...spell the name of the unit out 」を「...spell out the name of the unit」にするといった例を挙げている。

こういった原則は句動詞だけではなく、かたまりとして扱った方が読みやすくなる構文にも当てはまるのではないかと思う。
たとえば「whether ... or not」という構文の場合、
  • Whether you choose to work in the IT industry or not...
  • Whether or not you choose to work in the IT industry...
前者は「whether」と「or not」が離れて置かれているが、後者では隣接している。後者の方が「選択するか否か」という意味合いがすぐに明確に分かる。



・Style Guide とは『The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market』を指す。
・本項目は、Style Guide の「3.4」の内容に該当する。


The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global MarketThe Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market
著者:John R. Kohl
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15 3月

グローバル英語のスタイル(9):動詞中心のライティング スタイルを用いる

あるセンテンス(文)の中で最も重要な動作を表現する場合、動詞を使うようにする。
Style Guide では次の例を挙げている。
× A spawner program enables the encryption of user IDs and passwords when they are passed through a network. (18 words)
○ A spawner program encrypts user IDs and passwords when they are passed through a network. (15 words)
○のセンテンスでは、暗号化(encryption)を「可能にする」だけでなく実際に「暗号化する(encrypts)」主体であることが分かる。また、ワード数も少なくなっているため、翻訳コストが安くなる。

また Style Guide では別の例も挙げている。
× VMDOFF specifies whether metadata verification checking is to be performed on the data model.
○ VMDOFF specifies whether to verify the data model's metadata.

× The first note in the log indicates the creation of the Passenger table.
○ The first note in the log indicates that the Passenger table was created.
日本語でも同じであるが、「名詞 + 動詞」という形は文が長くなりやすい。例えば以下のように言い換えが可能である。
・合意に至る → 合意する
・決定を下す → 決定する

もし和文英訳を行う場合、日本語の文が「名詞 + 動詞」という形になっていると、それに引きずられて英語でも同じ形になってしまう可能性がある。そのため、和文英訳の場合も元の日本語から注意が必要となる。
上記の日本語は、英語では以下のようになる(Style Guide から引用)。
・reach an agreement → agree
・make a decision → decide



・Style Guide とは『The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market』を指す。
・本項目は、Style Guide の「3.3」の内容に該当する。


The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global MarketThe Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market
著者:John R. Kohl
販売元:Sas Inst
発売日:2007-10-26
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筆者について
西野 竜太郎
(Ryutaro Nishino)

翻訳者。合同会社グローバリゼーションデザイン研究所・代表社員。日本翻訳連盟・理事。
プロフィールや連絡先などについてはこちらをご覧ください。
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