rnishino

IT翻訳者Blog

翻訳、英語、ローカリゼーション、インターナショナリゼーションなどについて書いています。

4 1月

機械翻訳の自動評価が簡単にできるソフトウェアを作成

機械翻訳の「自動評価」には、BLEUなどのスコアがよく用いられます。
これは人間が(お手本として)訳した参照訳と、機械翻訳の訳とがどれほど近いかを計算して評価する方法です。

「I have a pen.」という英語原文に対し、人間がお手本として「私はペンを持つ。」と翻訳したとします。
同じ原文に対し、機械翻訳システムAとBが以下のように出力したとします。
・システムA: 私はペンを所有する。
・システムB: 俺はペンを持つ。

どちらもどちらという気もしますが、たとえばBLEUで計算すると、Aのスコアは「0.4347」、Bのスコアは「0.7598」となり、Bの方がより参照訳に近いという結果になります。



これまでも自動評価を実行できるソフトウェアは存在していたのですが、コマンド入力が基本だったので、慣れたITエンジニアでないとハードルが高いという欠点がありました。
昨今は機械翻訳が話題にされることも多く、翻訳業界の人であればエンジニアでなくても自動評価がどのようなものか把握しておく必要はあるでしょう。

そこで、コマンドを使わなくてもGUIで簡単に自動評価をできるソフトウェアを作ってみました。
Windows版とMac版があります。
Windows版はWindows 10で、Mac版はOS 10.12で動作確認しています。それ以外のOSで動くかは不明です。
自動評価でよく使われる「BLEU」と、Google独自のBLEUスコアである「GLEU」が計算できます。



使い方を説明します。

【1】まず以下のURLからソフトウェアをダウンロードしてください。画面右上にある下矢印ボタンでダウンロードできます(サイズはそこそこ大きい)。
また本ソフトウェアは無償でご利用いただけます。

こちらに移動しました(2018/01/19): http://www.nishinos.com/simple-mt-score
・Windows版
https://goo.gl/ytqjcd
・Mac版
https://goo.gl/pMgt5b


【2-A】Windows版の場合、zipを解凍すると以下のフォルダーが出現します。

1_files

ここで「SimpleMTScore.exe」をダブルクリックすると起動します。

【2-B】Mac版の場合、zipを解凍してSimpleMTScore.appをダブルクリックすると起動します。

【3】起動後、まず「参照訳を入力:」の下に、お手本となる訳を入力します。複数のセンテンスがある場合、改行で区切ります。同様に「評価訳を入力:」の下に機械翻訳の出力を入れます。
参照訳と評価訳のセンテンスは数を同じにし、各センテンスが対応するようにしておいてください。

2_gui

【4】続いて「実行」を押すと、BLEUスコアとGLEUスコアが表示されます。


その他の関連情報はソフトウェア内の「ヘルプ」メニューからご覧ください。
また、バグなどがあったら biz@nishinos.com までお知らせいただけると幸いです。

以上です。
25 12月

東京GILT会イベント「ソフトウェアと翻訳」が1/27に

ウェブやアプリといったソフトウェアを多言語化して海外のユーザーに使ってもらうには、インターナショナリゼーション(I18N)やローカリゼーション(L10N)が必要です。
しかし主に前者はプログラマー、後者は翻訳者が分業しているのが現状です。いわゆるウォーターフォール型開発が主流だった時代には機能していたかもしれませんが、緊密なコミュニケーションが求められるアジャイル型が主流となった現在、分業は弊害の方が大きいかもしれません。
長らく分業されてきたためか、残念ながら関係者(プログラマー、デザイナー、翻訳者、PMなど)間の人的交流は活発とは言えません。

そこで、WordPressの翻訳もされている高野直子さんと「東京GILT会」というグループを作り、2018/1/27(土)に第1回イベントとして「ソフトウェアと翻訳」を開催することにしました。
ちなみにGILTとは、Globalization、Internationalization、Localization、Translationの頭文字です。

申し込みなどはこちら:

【東京GILT会】ソフトウェアと翻訳 #1
https://tokyogilt.connpass.com/event/74721/

gilt_1

ご興味のある方はぜひご参加ください。
11 12月

達人出版会版『ソフトウェア・グローバリゼーション入門』が正式版に

達人出版会版『ソフトウェア・グローバリゼーション入門』はバージョンが0.9でしたが、修正を終えて正式版になりました。
価格は1,600円です。

g11n-v1

同タイトルでインプレス版も販売されていていますが、少し違いがあります。
インプレス版には企業インタビューの章が追加されており、価格は2,400円です。

少し高くても企業インタビューも読みたい方はインプレス版、インタビューは不要なので低い価格で買いたいという方はこちらの達人出版会版をどうぞ。
★6/22発売の翻訳書★
血と汗とピクセル 『血と汗とピクセル』
筆者について
西野 竜太郎
(Ryutaro Nishino)

翻訳者。合同会社グローバリゼーションデザイン研究所・代表社員。日本翻訳連盟・理事。
プロフィールや連絡先などについてはこちらをご覧ください。
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著書
アプリ翻訳実践入門
『アプリ翻訳実践入門』


ソフトウェアグローバリゼーション入門
インプレス刊
『ソフトウェアグローバリゼーション入門』

達人出版会刊
『ソフトウェア・グローバリゼーション入門』


英語語源が魔術に変わる世界では
『英語語源が魔術に変わる世界では』


現場で困らない! ITエンジニアのための英語リーディング
『IT英語リーディング』


アプリケーションをつくる英語
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『アプリケーションをつくる英語』

電子版
『アプリケーションをつくる英語』
第4回ブクログ大賞受賞】