rnishino

IT翻訳者Blog

翻訳、英語、ローカリゼーション、インターナショナリゼーションなどについて書いています。

6 5月

Wordpressプラグイン翻訳で日本語ロケール設定の注意点

自分がはまってしまって時間を取られたので、技術的なメモ書き。

Wordpressはプラグインを追加することで、用途に応じたウェブ・アプリケーションを簡単に用意できる。
多言語化機能も整っていて、きちんと国際化(I18N)対応しているプラグインであれば、POTファイル(.pot)から翻訳するだけで、すぐに日本語などで表示できる。

たとえば「AWPCP」(Another Wordpress Classified Plugin)というプラグインでは、/wp-content/plugins/another-wordpress-classifieds-plugin/languagesフォルダー以下にPOTファイルがある。

POTファイル


このPOTファイルを「PoEdit」のような専用翻訳支援ツールで開く。POTのTはテンプレートのことなので、テンプレートからまず日本語用にPOファイルを生成する。続いて、下記の「全般設定」のように翻訳を入力する。

PoEdit


これを保存し、同時に機械読み込み用のMOファイルを生成する。この際、ロケール名を付けなければならないのだが、私は最初の写真にある他のファイルのロケール名(de_DE、en_USなど)に合わせ、「ja_JP」とした。つまり「another-wordpress-classifieds-plugin-ja_JP.mo」である。

こうしたら、Wordpress本体の「サイトの言語」を日本語に再設定すれば翻訳が表示される。実に簡単である……

サイトの言語設定


と思っていたが、翻訳が表示されない。
そこでプラグインを無効化→有効化したり、再インストールしたりしてみたが、翻訳は表示されないまま。

しばらく悩んでいたが、どうもWordpress「サイトの言語」の「日本語」は内部的なロケールとしては「ja_JP」ではなく「ja」であると気づいた。
そこでファイル名も「another-wordpress-classifieds-plugin-ja.mo」と変えると、無事表示された。

AWPCP日本語

ほかのロケールが「de_DE」、「en_US」、「es_ES」、「fr_FR」といった表記だったので、当然「ja_JP」になるはずという思い込みが原因だった。

Wordpressの「日本語」は、ロケールとしては「ja」であり、ja_JPは(自環境の選択肢になかったが)「日本語(日本)」だと思われる。
1 5月

『プログラミング英語教本』を書きました

『プログラミング英語教本』という本を書きました。本日5/1にその電子版が発売されています。

プログラミング時に触れる英語のドキュメント4種類(ソースコードのコメント、APIリファレンスなど)について解説しています。「プログラミング必須英単語600+」についても詳しく紹介しています。

また、本書はプログラミング英語検定の学習用書籍にもなっています。

プログラミング英語教本

書籍ページ: https://globalization.co.jp/publication/programming-english-textbook/
(試し読みがこちらから可能)

現在、電子版を購入できるのは、達人出版会Google Play書籍です(後日Kindleも予定)。

なお紙版は7月中旬の発売を予定しています。アマゾン楽天ブックスではすでに予約を受け付けているようです。

お読みいただけると幸いです。
16 4月

翻訳品質に関する言語処理学会の論文公開

2020年3月に開催された言語処理学会の発表論文が公開されています。

 言語処理学会第26回年次大会(NLP2020)
 https://www.anlp.jp/proceedings/annual_meeting/2020/index.html

私もテーマセッション「翻訳とは何か? 何ではないか?」で、関西大学の山田さんと共著で1つ発表しました。PDFファイルを以下からダウンロードできます。

 翻訳品質と JTF 翻訳品質評価ガイドライン: 生産ベース評価の品質の考え方
 https://www.anlp.jp/proceedings/annual_meeting/2020/pdf_dir/G1-1.pdf

基本的には機械翻訳の研究者向けなので、翻訳業界の方々はすでに知っている内容かもしれません。
簡単に言うと「翻訳とは、字面上のテキスト変換ではない。人間は、仕様や現実世界など、テキスト外部の要因も考慮して翻訳をしている。だから今後、そういった視点を機械翻訳研究に取り入れてはどうか?」という内容です。

一般社会では「翻訳=テキスト変換」だと考えている人は結構いますし、日常レベルではそれで十分なこともあります。ただし、最終読者に合うように翻訳したり、記述内容の正しさも判断しつつ翻訳したりするには、テキスト外部まで把握する必要があります。

現在の機械翻訳では、テキスト外部まで考慮した翻訳ができません。今後翻訳業界が生き残るには、一般社会の人にここを理解してもらう点が重要でしょう。単に機械翻訳のミスをあげつらうより、機械翻訳の発展や利点を認めた上で、「それでも人間にしかできない点と、それの何に価値があるのか」を社会に伝えた方が生産的だと考えます。
★最新刊★
プログラミング英語教本 『プログラミング英語教本』
筆者について
西野 竜太郎
(Ryutaro Nishino)

翻訳者/著者/リンギスト。日本翻訳連盟・理事。
プロフィールや連絡先などについてはこちらをご覧ください。
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血と汗とピクセル
『血と汗とピクセル』


アプリ翻訳実践入門
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『ソフトウェアグローバリゼーション入門』

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『ソフトウェア・グローバリゼーション入門』


英語語源が魔術に変わる世界では
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現場で困らない! ITエンジニアのための英語リーディング
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アプリケーションをつくる英語
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『アプリケーションをつくる英語』

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第4回ブクログ大賞受賞】