iPhone の App Store、Android の Android Market といったアプリケーションの世界的な流通プラットフォームが出現している現在、巨大な企業のみならず、小規模企業や個人でもアプリケーションを世界に配布できるようになった。
しかし、世界の人に販売するには言語の壁を乗り越えなければならない。その中でも英語は、公用語としている人口が世界最多である上に、外国語として学習している人も多い。そのため、まずは英語版を作成することの優先順位が高くなる。
英語版を作るには当然英語ができなければならない。しかし必要となるのは主にライティングの力である。話したり聴いたりできれば有利であることは間違いないが、ライティングの力を重点的に高めることで比較的短期間のうちに世界のマーケットに進出できるようになるだろう。

本ブログでは、グローバルな場面で通用する英語の書き方について、定評あるスタイル ガイドを参考にして取り上げていきたい。
参考にするのは、John Kohl 著の『The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market』(以下、Style Guide)である。これは主にテクニカル ライターに向けで、英語を母国語としない読者にとって読みやすく翻訳しやすい英語を書くためのスタイル ガイドである。ただし、Style Guide は基本的に英語ネイティブのライター向けであるため、ある程度の英語が書けることが前提となっている。
この Style Guide の項目の中から重要だと思われるものを選択し、内容を簡単に紹介しつつ、私自身の解説を加える。
(選択の基準を厳密に定めているわけではないが、Style Guide の各項目に「Priority」が付けられている場合、概ね「medium」以上のものを選ぶことにする。)

上記の通り、英語のライティングといっても、明瞭な意思伝達を主目的としたテクニカル ライティング的な側面が強い。一部のマーケティング文書のように、言語そのものの美しさが重視される(要するに詩的あるいは文学的な)ライティングは対象外となっているため、ご注意いただきたい。


The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global MarketThe Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market
著者:John R. Kohl
販売元:Sas Inst
発売日:2007-10-26
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