英文を読みやすくしたり、他言語への翻訳を簡単にしたりするために、動詞の時制はシンプルにする。
たとえば翻訳先の言語によっては、動詞の時制(の形)が必ずしも時間的な将来や過去と結び付かないケースがあるため、余計な誤解を招く可能性がある。

次は Style Guide の例である。
× When you develop your application, test different values to determine which values will result in the best performance.
○ When you develop your application, test different values to determine which values result in the best performance.

(参考訳:アプリケーションを開発する場合、異なる値をテストして、どの値が最も高いパフォーマンスを発揮するか判定する。)
前者では未来時制を使っているが、現在時制を使っても意味は変わらない。そのため、シンプルに現在時制を使うべきである。

同様に、助動詞の形も可能な限りシンプルにする。
Style Guide の例:
× If the LABEL option had been specified in the input statement, then it would not have been necessary to use the DSN option.
○ If you specify the LABEL option in the input statement, then you do not need to use the DSN option.

(参考訳:入力文で LABEL オプションを指定した場合、DSN オプションを使用する必要はありません。)
後者の文では、主語を you にして受動態を避けた上で、現在形の動詞を使って文を読みやすくしている。

日本語を母国語にしていると、未来形を使うべきか現在形を使うべきか迷うときがある。また、適切なのは過去形なのか、現在完了形なのか、過去完了形なのか、判断できないこともあるだろう。
どれを使っても意味的に差がないようであれば、なるべくシンプルな形を用いた方が読みやすくなる。



・Style Guide とは『The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market』を指す。
・本項目は、Style Guide の「3.5」の内容に該当する。


The Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global MarketThe Global English Style Guide: Writing Clear, Translatable Documentation for a Global Market
著者:John R. Kohl
販売元:Sas Inst
発売日:2007-10-26
クチコミを見る