クラウドのストレージサービスを使い、ファイルを保存したりバックアップしたりしている人は多いかと思います。私も以前から ZumoDrive を利用していて、重宝しているのですが用途によっては少々不便な場合があります。ZumoDrive の場合、ドライブ(Z ドライブなど)をクラウド上に作成する形式です。そのためファイルをバックアップする場合、フォルダをいちいち手動で作って保存しています。

Google が無償で提供している「Google Cloud Connect for Microsoft Office」は、MS Word や Excel で作成したファイルを自動的に Google ドキュメント上にコピーして保存してくれるプラグインです。つまりバックアップ用途で使えます。

Google ドキュメント」は Google のオフィス製品ですが、クラウド上(インターネット上)にあり、アカウントがあれば誰でも無料で利用できます。MS Office はそれなりに使い勝手が良いため、バックアップ部分を普段利用している Google ドキュメントに任せられるのは便利です。Google ドキュメントはドキュメントと名前が付いているものの、実際にはどのようなファイルでもアップロードして保存できます。

こちらの動画を見ると、概要が分かるかと思います(「CC」から日本語を選ぶと、日本語字幕が表示)。




◆ 使うには

1. プラグインをダウンロードしてインストールする

Google Cloud Connect for Microsoft Office のダウンロードサイトに移動し、プラグインのファイルをダウンロードします。自動でインストールが始まることもあります。


2. MS Office 用のファイルを作成し、開く

例えば Word でファイルを作成し、開くとプラグインが読み込まれて表示されます。赤枠部分です。

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3. Google アカウントにログインする

保存先として使う Google アカウントにログインします。


4. ファイルを同期して保存する

ファイルを「同期」すると、Google ドキュメント上に保存されます。

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Google ドキュメントを確認すると、ファイルのコピーがアップロードされています。

3_synced


5. 更新履歴を確認する

同期するたびに、ファイルのコピーが別のバージョンとして Google ドキュメント上に保存されます。
例えば編集内容を以前のバージョンに戻したい場合、古いバージョンをダウンロードできます。

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Cloud Connect では他人と「共有」して共同作業もできますが、今回では説明しません。


◆ 注意したい点

・容量

Google ドキュメントは容量が限られています。大きなファイルを頻繁に同期していくつものバージョンをアップロードすると、容量が足りなくなる可能性があるので注意しましょう。不要になった古いバージョンは削除できますし、容量は有料で追加することもできます。Google ドキュメントの「アップロード」をクリックすると使用量を確認できます。

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・Google ドキュメントで編集できる形式

MS Office で作成したファイルは、Google ドキュメントでは閲覧できるだけです。編集したい場合は Google ドキュメントの形式に変換する必要があります。ドキュメントの一覧画面から「操作」を選び、「Googleドキュメント版を作成」を選択すると、変換できます。

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また、古いバージョンを削除する場合、すぐ下にある「版を追加、管理」からできます。


◆ オプション

プラグインの左にある「Google cloud connect」の矢印をクリックすると、共通オプションが設定できます。

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ここで注意したいのは、「新しいドキュメントのデフォルトの同期設定」でしょうか。
「自動」にしておくと、新しいファイルを作成した際、ファイルを MS 製品で保存するたびに自動的にアップロードされる設定になります。そのため大きなファイルの場合、上記のように容量に注意しましょう。

また、プラグインの真ん中にある紙のアイコン(赤枠)をクリックすると、そのドキュメントについてオプションを設定できます。
上の共通オプションとは異なる設定をしたい場合、こちらで変更しましょう。

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以上です。


補足:
ちなみに Microsoft も「SkyDrive」という無料のクラウドサービスを提供していて、MS Office と連携できます。