スタンフォード大学が無料で提供しているオンライン講座をいくつか受けています。この間「Computer Science 101」というクラスが終了しました。ビデオ講義と小テスト(クイズ)による方法で、なかなかうまくできているなと感じでした。

ところが、先週からスタートした「Human-Computer Interaction」がすごい。これは自分でソフトウェアの画面やインターフェイスをデザインするという授業なので、どうしても実技が入ってきます。ですから択一のクイズ形式による評価は難しい。そこで、この授業では学生同士の相互評価という形を取っています。スタンフォードの無料オンライン講座では初めての試みのようです。こういった相互評価が必要なのは、講座によっては25,000人以上が受講するからです。とても講師が採点するわけにはいきません。

学生は課題を提出すると、相互評価をする前に「採点の仕方」の訓練を受けます。サンプル課題が提示され、点数を付けてみるのです。すると、この解答にはもっと高い(あるいは低い)点数を付けよ、というフィードバックが表示されます。こういった「サンプルに対する点数付け」という訓練を何度か受けたあと、実際に相互評価を行います。流れはこうです:

自分の作成した課題提出

サンプル課題を使い、採点方法を訓練

5人の学生の課題を評価

自分の課題を自己評価

自分の課題の点数が見られる

私も訓練を受けてから5人分の採点をしてみました。最初は「なんだこりゃ?」という印象だったのですが、一方向的に「講師に採点をしてもらう」という方法にはない良さがあるように思いました。私の提出した課題も、恐らく5人くらいの学生に評価してもらえるのでしょう。スキーのジャンプの採点のように、極端な採点はカットされるのかもしれません(仕組みはまだ不明ですが)。

この初の試みがうまく行くのかどうか楽しみです。もし一定の効果があるのなら、1人の講師で25,000人超を一気に教育できる(しかも実技)わけで、非常に革新的です。もし将来、こういった無料大規模オンライン学習の手法が確立されるのなら、現在の学校は何で差別化できるのでしょうか。