rnishino

IT翻訳者Blog

翻訳、英語、ローカリゼーション、インターナショナリゼーションなどについて書いています。

アプリ/IT

27 8月

容量無制限も!海外の企業向けクラウド型ファイルサーバー

企業では、社内の情報共有や保存にファイルサーバーを使っているところが多いと思います。最近は自社で機器や管理者を持たず、クラウド上のサーバーの利用も進んでいます。知り合いから頼まれ、企業で使えるクラウド型ファイルサーバーを調べてみました。要件としては、(1)社員がファイルを置いて共有をできる機能、(2)社外の取引先が FTP で接続できる機能を持つ、あたりです。

まず日本企業が提供しているサービスを検索してみると、容量が 500 GB 程度で月数万円〜十数万円程度のところが多いようです。やはり知名度のある大手企業の価格は高くなっています。中小企業が使うとしたら、この値段は結構な負担になるでしょう。

次に、海外のサーバーを探してみました。ビジネス利用に耐えられそうなサービスであっても、驚くほど安い値段で提供しているところがあります。以下は候補になった 3 つです。

◆ egnyte
http://www.egnyte.com/

・容量と値段
月 25 米ドルで 150 GB (パワーユーザーは 5 人まで)
月 50 米ドルで 1 TB (パワーユーザーは 10 人まで)
※ パワーユーザーとは、自動バックアップ用ソフトなどが使えるユーザーです。

・特徴的な機能
FTP アクセス、ローカルファイルの自動バックアップ


◆ Nomadesk
http://www.nomadesk.com/
http://www.nomadesk.jp/ (最近日本の代理店ができたようです)

・容量と値段
月 35 米ドルで無制限(!)。ただしフェアユース規定あり

・特徴的な機能
同期機能


◆ Box.net
http://www.box.net/

・容量と値段
1 人月 15 米ドルで 500GB (3 人以上のプラン)

・特徴的な機能
Web 上でのタスク管理やコメント追加など


このように、海外のサービスでは数百 GB 〜 数 TB が月数千円程度で提供されているようです(Nomadesk の容量無制限は驚きです)。もちろん機能に多少の差はあるのですが、日本企業の 10 分の 1 程度の値段です。国内にサーバーを配置すると、土地代や電気代などでコストがかかるのかもしれません。日本企業のサービスを使うメリットは、「日本語が使える」ことでしょう。逆に言うと、それだと海外に出たら勝負にならないのではないでしょうか。インターネットサービスは国境が無関係なはずですが、日本語という壁のおかげで商売が成り立っているわけです。

ただ、企業向けサービスは容量だけで勝負が決まるわけではありません。日本は光回線が普及しているため、大量のデータ転送が可能です。社内の各ユーザーのパソコンのデータを常時クラウドにバックアップ(同期)するといったことも難なくできるでしょう。例えば震災などで東京のオフィスが使えなくなったとき、社員を別の場所に移動させ、クラウド上のバックアップを使って業務を継続することも可能なはずです。日本企業はクラウドの容量という点では勝負が難しいので、例えば光回線というインフラをうまく使い、海外企業と差別化する必要があるのではないか、と感じました。
24 7月

MS Office で作成した文書をクラウドに直接バックアップ

クラウドのストレージサービスを使い、ファイルを保存したりバックアップしたりしている人は多いかと思います。私も以前から ZumoDrive を利用していて、重宝しているのですが用途によっては少々不便な場合があります。ZumoDrive の場合、ドライブ(Z ドライブなど)をクラウド上に作成する形式です。そのためファイルをバックアップする場合、フォルダをいちいち手動で作って保存しています。

Google が無償で提供している「Google Cloud Connect for Microsoft Office」は、MS Word や Excel で作成したファイルを自動的に Google ドキュメント上にコピーして保存してくれるプラグインです。つまりバックアップ用途で使えます。

Google ドキュメント」は Google のオフィス製品ですが、クラウド上(インターネット上)にあり、アカウントがあれば誰でも無料で利用できます。MS Office はそれなりに使い勝手が良いため、バックアップ部分を普段利用している Google ドキュメントに任せられるのは便利です。Google ドキュメントはドキュメントと名前が付いているものの、実際にはどのようなファイルでもアップロードして保存できます。

こちらの動画を見ると、概要が分かるかと思います(「CC」から日本語を選ぶと、日本語字幕が表示)。




◆ 使うには

1. プラグインをダウンロードしてインストールする

Google Cloud Connect for Microsoft Office のダウンロードサイトに移動し、プラグインのファイルをダウンロードします。自動でインストールが始まることもあります。


2. MS Office 用のファイルを作成し、開く

例えば Word でファイルを作成し、開くとプラグインが読み込まれて表示されます。赤枠部分です。

1_plugin


3. Google アカウントにログインする

保存先として使う Google アカウントにログインします。


4. ファイルを同期して保存する

ファイルを「同期」すると、Google ドキュメント上に保存されます。

2_sync

Google ドキュメントを確認すると、ファイルのコピーがアップロードされています。

3_synced


5. 更新履歴を確認する

同期するたびに、ファイルのコピーが別のバージョンとして Google ドキュメント上に保存されます。
例えば編集内容を以前のバージョンに戻したい場合、古いバージョンをダウンロードできます。

4_versions


Cloud Connect では他人と「共有」して共同作業もできますが、今回では説明しません。


◆ 注意したい点

・容量

Google ドキュメントは容量が限られています。大きなファイルを頻繁に同期していくつものバージョンをアップロードすると、容量が足りなくなる可能性があるので注意しましょう。不要になった古いバージョンは削除できますし、容量は有料で追加することもできます。Google ドキュメントの「アップロード」をクリックすると使用量を確認できます。

7_usage_ind


・Google ドキュメントで編集できる形式

MS Office で作成したファイルは、Google ドキュメントでは閲覧できるだけです。編集したい場合は Google ドキュメントの形式に変換する必要があります。ドキュメントの一覧画面から「操作」を選び、「Googleドキュメント版を作成」を選択すると、変換できます。

8_docsverstion

また、古いバージョンを削除する場合、すぐ下にある「版を追加、管理」からできます。


◆ オプション

プラグインの左にある「Google cloud connect」の矢印をクリックすると、共通オプションが設定できます。

5_option_global

ここで注意したいのは、「新しいドキュメントのデフォルトの同期設定」でしょうか。
「自動」にしておくと、新しいファイルを作成した際、ファイルを MS 製品で保存するたびに自動的にアップロードされる設定になります。そのため大きなファイルの場合、上記のように容量に注意しましょう。

また、プラグインの真ん中にある紙のアイコン(赤枠)をクリックすると、そのドキュメントについてオプションを設定できます。
上の共通オプションとは異なる設定をしたい場合、こちらで変更しましょう。

6_option_ind


以上です。


補足:
ちなみに Microsoft も「SkyDrive」という無料のクラウドサービスを提供していて、MS Office と連携できます。
2 7月

東京電力管内のリアルタイム使用状況をツイートするボット

7/1 から、東京電力がほぼリアルタイム(5 分間隔)の電力使用状況を公開し始めました。
これまでは毎時平均を数十分遅れくらいで公開していただけなので、「過去の実績」しか知ることができませんでした。


電力不足は、本当はピーク時の料金値上げなどで対応するのが望ましいと思うのですが、東京電力がそれを言うと感情的に受け入れられないかもしれません。そのため、大阪の橋下知事大前研一氏の言うように、電力がもう危ないというときには、テレビのテロップや緊急メールで「エアコンをオフにしてください」と呼びかける方法がよいのではないかと思います。(「京大カンニング事件」や「海老蔵事件」のような緊急性のない事件でもテロップを出したくらいですから、テレビ局もやらないとは言わないでしょう。)
東電ではまだ計画停電を捨てていないようですが、避けた方がいいでしょう。真夏に強制的に電力をストップすると、エアコンが必要なお年寄りや病人などが困る可能性が高いです。それよりは、余裕がある人にエアコンを切ってもらった方がよいと思います。


テレビのテロップや緊急メールの仕組みを作るには、とにかくリアルタイムの情報が必要です。東電の情報公開は、5 分間隔とは言え、大きな進展です。
情報が公開されていれば、私のような個人であっても簡単なシステムを作ることはできます。例えば Twitter を利用していると、bot(ボット)と呼ばれるアカウントを見ることがあります。これは robot(ロボット)の略で、つまりは自動的にツイートするプログラムのことです。
私は、東電ホームページからデータを取得し、それをツイートするボットを作ってみました。

 東電リアルタイム使用状況Bot
 http://twitter.com/#!/TodenRealtime

todenbot


まだエラーが発生して完全に 5 分間隔でツイートできていませんが、従来の 1 時間以上遅れるものに比べたら、新しい情報を発信できています。

恐らくもっと性能の良いボットを作る人も出てくるでしょうし、緊急メールシステムを構築する企業や人も登場するのではと思います。
関西電力では緊急メールをどう送ろうか悩んでいるようですが、とにかく情報公開して、一般企業や個人開発者から支援をもらうのが一番よいのではと思います。3・11 のときも Google などの IT 企業が活躍しています。



ところで技術的な話になりますが、上記のボットはこれまで何度かブログ記事に書いている「Google Apps Script」を使っています。
こういったボットを作るには、従来ならサーバーを用意しなければなりませんでしたし、開発環境を整える必要もありました。Google Apps Script は、Google のアカウントがある人なら誰でも使えますし、サーバーも専用の開発環境も不要です。いわゆる「クラウド」で、ブラウザ上ですべて完結します。上記のボットも、準備の手間がかからないので数時間程度で作成できました。
(7/1 の午前 1 時過ぎには稼働できたので、ほぼリアルタイム情報を発信するボットを作ったのは私が日本初なのではと密かに思っています)

ただし Google Apps Script は処理が遅くエラーも頻発するので、信頼性が求められるシステムには向かないでしょう。個人が短時間で手軽にシステムを作る際には、非常に役に立ちます。言語は JavaScript なので習得はさほど難しくなく、経験のあるプログラマならリファレンスを見ただけで使えると思います。(英語ですが…)
21 6月

『Android Apps Marketing』― Android アプリのマーケティング方法

Android Apps Marketing: Secrets to Selling Your Android App (Que Biz-Tech)Android Apps Marketing: Secrets to Selling Your Android App (Que Biz-Tech)
著者:Jeffrey Hughes
販売元:Que
(2010-09-30)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る


恐らく現在、Android アプリのマーケティング方法を専門的に扱っている唯一の本です。

まぐれ当たりで一攫千金を狙うのではなく、手堅く売上を伸ばす方法を解説しています。アプリ独自の価値を見極め、それに合った価格を付けた上でマーケティング・プランを実行しようという内容です。アプリを開発したが思ったほど収益が伸びないと感じている個人や企業は多く、開発の次の段階、つまり収益化に取り組むにあたって参考になるかと思います。

ただし、去年の 9 月に発行された本なので、Android Market などの説明がやや古くなっています。
邦訳はありません。(実は某出版社に翻訳を提案したのですが、興味がないようでした)

目次は次のようになっています。
はじめに

第 1 部 マーケティング・メッセージ
 第 1 章 Android アプリのマーケティング戦略: 満塁ホームランまたはシングル・ヒット
 第 2 章 売れるアプリに必要なもの
 第 3 章 アプリのユニークな価値を明確にする
 第 4 章 ターゲット・ユーザーを明確にする
 第 5 章 アプリのトータルなメッセージを構築する

第 2 部 メッセージを伝える
 第 6 章 ネットの口コミ
 第 7 章 アプリのマーケティングにソーシャル・メディアを活用する
 第 8 章 マーケティング活動のタイミング
 第 9 章 アプリについて伝達する

第 3 部 Androidアプリの価格を決める
 第 10 章 アプリの価格を決める
 第 11 章 アプリの価格を分析する
 第 12 章 価格ではなく価値で売る
 第 13 章 Android Marketの有料カテゴリで上位に食い込む
 第 14 章 無料アプリで対等に戦う
 第 15 章 アプリ価格の上げ下げ
 第 16 章 アプリのプロモーションとクロス・セル
 第 17 章 Androidの分析ツールを活用する

第 4 部 マーケティング・プランの実行/アプリの公開
 第 18 章 マーケティング・プランの必要性
 第 19 章 マーケティング・プランの要素
 第 20 章 マーケティングの必須項目
 第 21 章 Androidマーケティングに不可欠な25の活動
 第 22 章 プランを実行する
 第 23 章 企業マーケティングにおけるAndroidアプリ

付録
 競合分析ワークシート


さらに細かく各章の内容を解説すると次のようになっています。これで大体の内容は分かるかと思います。

◆ 第1部 マーケティング・メッセージ

第1章 Androidアプリのマーケティング戦略: 満塁ホームランまたはシングル・ヒット
Androidアプリは、「大成功」、「着実な成功」、「不成功」の3つに分類できる。開発者は大成功を狙いがちだが、着実な成功に目を向けた方がよい。不成功は、マーケティング努力によって着実な成功に変えられる。これを認識した上でAndroidの販売戦略を決定する。

第2章 売れるアプリに必要なもの
アプリはユニークなものとした上で、興味を引くようなメッセージを構築しなくてはならない。全く新しいアイデアが出なければ、既存のアプリを改良する方法もある。また成功するには頻繁に機能をアップデートする必要がある。マーケティングは1回限りの活動ではなく、潜在顧客の注意を引いて購買に導く活動の連続である。

第3章 アプリのユニークな価値を明確にする
マーケティングを成功させるには、アプリのユニークな価値を見極め、それについて明快で簡潔なメッセージを構築する必要がある。ユニークな価値は競合の強みと弱みを調べることで分かる。ユニークな部分を把握することで、プレス・リリースやWebデザインを作成する場合に役立つ。

第4章 ターゲット・ユーザーを明確にする
アプリ販売では、市場のセグメンテーションが必要である。セグメンテーションはAndroid Marketでどのカテゴリに登録するかというところから始まる。また、性別や年齢などで分けたターゲット層から市場を理解しておくと、適切なメッセージを構築しやすい。

第5章 アプリのトータルなメッセージを構築する
アプリのマーケティングは、プレス・リリースやメール配布にとどまらない。最高の結果を得るには、アプリのトータルなメッセージを構築する必要がある。アプリ名、アイコン、Android MarketやWebサイトの文言などである。

◆ 第2部 メッセージを伝える

第6章 ネットの口コミ
インターネットとツールのおかげで、アプリ露出の機会が増えた。適切なマーケティング方法を採用すれば、個人開発者でもブランドを構築できる。好意的な記事や口コミを出してもらうのは簡単ではないが、新聞などのメディアに無料で露出できるチャンスはある。

第7章 アプリのマーケティングにソーシャル・メディアを活用する
ソーシャル・メディア・マーケティングとは、リード獲得を狙うのではなく、潜在ユーザーとの対話を行う場所である。ソーシャル・メディア戦略の構築には時間がかかるが、ブロガー、Twitterユーザー、LinkedInグループなどに協力を求めることで、時間を節約できる。

第8章 マーケティング活動のタイミング
ユーザーがアプリを購入するかどうかは、今まで何本アプリをダウンロードしたか、いくらまでならアプリに予算を割けるか、といった点に影響される。またアプリの売上は季節的な影響も受けることがある。アプリの公開時にはプレス・リリースを出したり、キャンペーンを打ったりする。

第9章 アプリについて伝達する
マーケティング活動の第一歩としてプレス・リリースが活用できる。プレス・リリースはアプリ公開時や更新時に出す。見出し、要約、本文、連絡先という構成とし、アプリの価値を伝えるようにする。

◆ 第3部 Androidアプリの価格を決める

第10章 アプリの価格を決める
すぐに最低価格としない。まず類似アプリの価格やカテゴリ内の価格レンジを調査する。それに基づいて自分のアプリと比較して決める。最初に高めにしておけば、プロモーション時などに柔軟に価格を設定できる。シェア獲得などを狙って無料としている開発者もいる。

第11章 アプリの価格を分析する
開発に着手する前にコストを計算しておく。費用対効果の分析をすれば、開発やマーケティングにお金を投じるべきかどうか、妥当な判断が下せる。損益分岐点の分析をすれば、利益が出るまでにいくつ売ればよいのか把握できる。

第12章 価格ではなく価値で売る
限られたユーザーを対象にしたアプリを開発した場合、価格ではなく価値で売ることを考える。生産性向上、問題解決、コスト削減を目的としたアプリは、価値に応じた値段を付けられる。

第13章 Android Marketの有料カテゴリで上位に食い込む
有料カテゴリの上位に入るアプリにはゲームが多い。無料版と組み合わせて、上位に食い込むチャンスを高める。ブランドを構築するのも有効だ。また、購入者やプロから好意的なレビューをもらうようにする。

第14章 無料アプリで対等に戦う
アプリの収益化には様々な戦略が考えられる。無料版のみで広告を表示する方法、無料で広告ありだがオフにできる有料オプションを提供する方法、無料版と有料版を開発する方法である。

第15章 アプリ価格の上げ下げ
価格戦略はできるだけ販売開始前に立てておく。同じカテゴリのアプリの価格を調査する。販売開始後数か月は動向を見るため価格は維持し、高すぎるようであれば低くする。一時的に価格を落として購入を促すことも検討する。

第16章 アプリのプロモーションとクロス・セル
プロモーションとクロス・セルはマーケティング・プランに組み込むようにする。適切なプロモーションにより、利益とブランドを高められる。クロス・セルとアップ・セルにより収益を向上させられる。

第17章 Androidの分析ツールを活用する
分析ソフトを使うと有用なデータを得られるため、アプリの改善、マーケティング方法や価格の修正などに役立つ。コードの埋め込みは簡単で、無料で使える。

◆ 第4部 マーケティング・プランの実行/アプリの公開

第18章 マーケティング・プランの必要性
マーケティング・プランを立てることで、着実な販売と利益を確保できる可能性が高まる。プランによって、ターゲット市場に集中できる、マーケティング予算を確保できる、進捗を測れる、などの効果が得られる。

第19章 マーケティング・プランの要素
プランには、目的と目標の設定、市場分析、ビジネス環境、SWOT分析、マーケティングの焦点、売上と収支、マーケティングのカレンダーといった要素がある。

第20章 マーケティングの必須項目
マーケティングとそれにかかるコストとのバランスは、試行錯誤が必要である。公開前、公開中、公開後というカテゴリに分けて考えるとよい。

第21章 Androidマーケティングに不可欠な25の活動
25の活動は、アプリの公開、価格とプロモーション、Webサイトの構築、ソーシャル・メディアの利用、その他という大きな 5 セクションに分けられる。例えば「ソーシャル・メディアの利用」セクションには「YouTubeの活用」といった具体的な活動が含まれている。

第22章 プランを実行する
マーケティングには継続的な努力が必要である。マーケティング・プランとマーケティング・カレンダーを使って、キャンペーンの進捗を追跡し評価する。

第23章 企業マーケティングにおけるAndroidアプリ
Androidアプリを作成して、ブランド認知、顧客との対話、ロイヤリティ向上を図ろうとする企業は増えている。また、銀行などWebの延長としてモバイル・アプリを提供する企業も増加し、顧客満足を高めている。


以上です。

6 6月

Google Apps Script でデータを自動収集しサイトを更新

Google Apps Script はもともと Google Apps で使われていたのですが、今では Google Docs(Google ドキュメント)でも利用できます。つまり、Google のアカウントがあれば誰でも利用できます。
スクリプト自体は Web ブラウザでも動作する JavaScript と同じなのですが、ローカルのブラウザではなくサーバー上で実行されます。

この間の Google I/O で GUI ビルダーの追加が発表されるなど、開発が容易になってきました。現在は日本語ドキュメントはほとんどありませんが、そのうち出てくるでしょう。


◆ Script でデータを取得し、Web ページとして公開

Google Apps Script は、Google スプレッドシート上か Google サイト上で実行できます。
Google スプレッドシートには、そもそもシートを他人と共有したり、Web ページとして公開したりできる機能があります。そこで試しに、何らかの処理をスプレッドシート上で行い、それを Web ページとして公開してみました。従来であればサーバーを用意し、その上で PHP や Perl などのスクリプトを実行して初めて実現できるようなページです。

今回は、Web API から REST でデータを定期的に取得し、それをスプレッドシート上に追加した上で、シートを一般公開して Web サイトに組み込んでみました。完成したページは私自身のサイトなのですが、こちらです。ATND のイベント情報と東電管内の電力情報を取得して表示しています。

0_webpage



◆ 作成の流れ

本記事は Google Apps Script の解説ではないので、上記のサイトが完成するまでの流れだけをざっと説明します。「ATND」と「電力」がありますが、電力の方を取り上げます。


(1) スクリプトを作成

まず、Google ドキュメントのスプレッドシートを新規作成します。スプレッドシート上で次に「ツール」メニューから「スクリプト エディタ」を選んで起動します。そこに Yahoo の「電力使用状況 API」からデータを XML で取得し、解析するようなスクリプトを作成します。取得したデータは、スプレッドシートの適当なセルに入力します(スクリプトについてはチュートリアルもある)。

1_editor



(2) イベントで定期的に更新

Google Apps Script が便利なのは、トリガーを設定して定期的にイベントを発生させられる点です。例えば、天気データを 1 時間ごとに取得するようなケースです。
トリガーを設定するには、スクリプト エディタの「トリガー」→「Current script's triggers...」を選びます。「現在のスクリプトのトリガー」というダイアログが出てくるので、設定します。

まず「Run」で実行する関数を指定します。次に「Events」です。「Time-driven」はある時間ごとに実行、「From spreadsheet」はスプレッドシートで何らかのイベント(開く、編集するなど)が発生した場合に実行します。定期的に行いたい場合は、前者です。あとは何日おき、何分おき、といった項目を指定します。

2_trigger



(3) Web ページとして公開

電力のデータを定期的に取得し、スプレッドシートを更新できるようになったので、今度はこれを公開します。スプレッドシートの右上にある「共有」から、「ウェブページとして一般公開」を選択します。

3_webpage_menu


通常の「共有」と異なるのは、Web ページは不特定多数向けに公開する点です。「共有」は、知り合いと共同作業する場合などに使います。「ウェブページとして一般公開」の場合、スプレッドシートは HTML テーブルはもちろん、なんと PDF や RSS などに変換されて公開されます。

下のようなダイアログで、公開の設定をします。今回は自分の Web サイトに埋め込みたいので、「ページに埋め込む HTML」を選択しました。ここで「ウェブページ」を選択すると URL をもらえ、単独のページになります。

4_publish



(4) 自分の Web サイトに埋め込む

上の画面で取得した iframe タグを自分の Web サイトに埋め込みました。
完成した様子は、先ほども挙げましたがこちらです。「ATND イベント情報」という項目の下にある「東電管内の電力状況」です。

タブを切り替えるとグラフも表示できます。スプレッドシートのグラフ機能を使っているので、グラフも簡単に実現できます。


◆ まとめ

今回キーになったのは次の方法です。

 ・Google Apps Script を使って Web API 経由でデータ取得
 ・データ取得は定期的なイベントを設定し、自動化
 ・Google スプレッドシートを Web ページとして一般公開
 ・Web ページを自分のサイトに埋め込む

データを定期的に取得して加工し、自サイトで公開するまでが非常に楽です。

以上です。


注:本記事は執筆時点で最新です。時間が経つと内容が古くなるのでご注意ください。
★6/22発売の翻訳書★
血と汗とピクセル 『血と汗とピクセル』
筆者について
西野 竜太郎
(Ryutaro Nishino)

翻訳者。合同会社グローバリゼーションデザイン研究所・代表社員。日本翻訳連盟・理事。
プロフィールや連絡先などについてはこちらをご覧ください。
Twitterアカウント
RSS フィード
著書
アプリ翻訳実践入門
『アプリ翻訳実践入門』


ソフトウェアグローバリゼーション入門
インプレス刊
『ソフトウェアグローバリゼーション入門』

達人出版会刊
『ソフトウェア・グローバリゼーション入門』


英語語源が魔術に変わる世界では
『英語語源が魔術に変わる世界では』


現場で困らない! ITエンジニアのための英語リーディング
『IT英語リーディング』


アプリケーションをつくる英語
紙版
『アプリケーションをつくる英語』

電子版
『アプリケーションをつくる英語』
第4回ブクログ大賞受賞】