IT翻訳者Blog

翻訳、英語、ローカリゼーション、インターナショナリゼーションなどについて書いています。

カテゴリ: 自著/連載

拙訳の『リセットを押せ:ゲーム業界における破滅と再生の物語』が6/20に発売となりました。ビデオゲームの開発現場を描いたノンフィクションです。リンク先で試し読みもできます。



著者は『血と汗とピクセル』のジェイソン・シュライアーです。どちらもゲーム開発現場を扱ったノンフィクションですが、『血と汗とピクセル』が各ゲームタイトルに注目していたのに対し、『リセットを押せ』はゲーム開発スタジオに焦点を当てています。

私にとって特に印象深かったのは元メジャーリーガーのスター、カート・シリングがゲーム開発スタジオを起業するエピソードでしょうか。ボストン・レッドソックスの投手として、2004年のポストシーズンでニューヨーク・ヤンキースに3連敗後に4連勝してリーグ優勝したときの話が有名です(当時、松井秀喜選手がヤンキースで出場)。

シリングは多額の私財を投じてゲーム開発に着手するものの、計画通り進みません。資金が危なくなってきたので、地方政府に保証してもらって数十億円もの銀行融資を受けます。ところがそれも使い切り、破産してしまいます。ビジネスの成功談はごろごろ転がっていますが、著名人がここまで盛大に失敗する話はそうそう聞けるものではありません。



前述のように同書にはゲーム開発スタジオがいくつも出てきます。ゲーム業界に詳しい人でないと混乱する恐れがあるので、各章に登場する主なスタジオを図にまとめてみました。PDF版もこちらからダウンロード可能です。

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ドイツの翻訳業界団体であるBDUが2020年10月に刊行した書籍「Translation Quality in the Age of Digital Transformation」に寄稿しました。

私の担当は第9章「Translation quality and JTFʼs Evaluation Guidelines」です。翻訳品質とはそもそも何か、JTF翻訳品質評価ガイドラインはそれをどう扱っているのか、という話を書いています。

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タイトルの通り、書籍の話題は翻訳品質ばかりです。この分野に興味のある方には貴重な資料になるかもしれません。ドイツの翻訳業界団体ですが、ドイツ語ではなく全章が英語で書かれています。なお目次のPDFファイルはこちらからダウンロード可能です。
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TBSラジオの「アフター6ジャンクション」という番組で、私の訳書「血と汗とピクセル」を紹介していただきました。

ゲームソフト開発の働き方を知る本「血と汗とピクセル/ジェイソン・シュライアー」がスゴい
https://www.tbsradio.jp/540888

「ここの訳文が変ですが……」みたいな指摘を受けないだろうかとドキドキしながら、約20分のコーナーを聞いていました。
ただ、自分の作った訳文がラジオで読み上げられるというのも、なかなか貴重な経験でした。

こちらでも録音を再生できるので、よかったら聞いてみてください。



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『プログラミング英語教本』という本を書きました。本日5/1にその電子版が発売されています。

プログラミング時に触れる英語のドキュメント4種類(ソースコードのコメント、APIリファレンスなど)について解説しています。「プログラミング必須英単語600+」についても詳しく紹介しています。

また、本書はプログラミング英語検定の学習用書籍にもなっています。

プログラミング英語教本

書籍ページ: https://globalization.co.jp/publication/programming-english-textbook/
(試し読みがこちらから可能)

現在、電子版を購入できるのは、達人出版会Google Play書籍です(後日Kindleも予定)。

なお紙版は7月中旬の発売を予定しています。アマゾン楽天ブックスではすでに予約を受け付けているようです。

お読みいただけると幸いです。
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翻訳者向け情報誌「アメリア」の2020年3月号に記事が掲載されています。

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「日本語にしにくい英語」というコーナーで、アプリ翻訳などで出てくる「プレースホルダー」に関する話題です。

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当初、プレースホルダーは純粋な英語ではないので、別の機会に回せないかと編集部から難色を示されてしまいました。

しかしアプリなどデジタル・メディアの翻訳では不可欠な要素ですし、「何にでもなりうる言葉」とも捉えられるので、何とか掲載に至りました(それで「特別編」とある)。

以上です。
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