池田信夫氏のお勧め本で見て買いました。
特にデジタル経済における「無償」(Free)について考察した本です。

無償の歴史(カミソリのジレット社のおまけなど)から始まり、現在のインターネットの無償サービスに至るまで、さまざまな無償サービスの形態を解説しています。
特に有用だと思ったのは最後のまとめで、「無償の法則 10」「フリーミアム(Freemium)の戦略」「無償のビジネスモデル 50」について触れています。

その 3 つについて一部を紹介:

◆ 無償の法則 10
 1. デジタルであれば遠かれ近かれ無償になる
 2. 財も無償に向かうが、それほど強力ではない
 3. 無償化は止められない
 4. 無償から利益を上げることは可能
 5. マーケットを再定義せよ

◆ フリーミアムの戦略
 ・自分にとって最適なフリーミアム モデルを探す
 ・適切なコンバージョン率は何か
 ・無償の顧客の価値は

◆ 無償のビジネスモデル 50
 ・直接補償型
  - ハードウェア有償、ソフトウェア無償(IBM や HP の Linux)
  - ハードウェア無償、ソフトウェア有償(ハードウェアをコスト以下で提供するゲーム機)
  - ショー無償、ドリンク有償(ストリップ クラブ)
  - ショー有償、ドリンク無償(カジノ)

 ・第三者補償型
  - コンテンツ無償、読者へのアクセスを販売(広告メディア)
  - 閲覧ソフト無償、文書作成ソフト有償(Adobe)]
  - 女性無償、男性有償(バー)
  - リスト無償、検索有償(Craigslist のニューヨーク版不動産)
  - レジュメ一覧無償、詳細検索有償(LinkedIn)

 ・フリーミアム(一部ユーザーが他のユーザーを補償)
  - 基本情報は無償、詳細情報は使いやすいフォームで有償(BoxOfficeMojo)
  - Web コンテンツ無償、印刷物有償(雑誌から書籍まで)
  - コンピュータ間の通信無償、コンピュータ電話間の通信有償(Skype)
  - 写真共有サービス無償、追加ストレージ有償(Flickr)
  - 仮想の旅行無償、仮想の土地有償(Second Life)


ここに全部は書きませんでしたが、最後のまとめを読むだけでも価値はあるのではないかと思います。


Free: The Future of a Radical PriceFree: The Future of a Radical Price
著者:Chris Anderson
販売元:Hyperion
発売日:2009-07-07
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