以前、翻訳者・通訳者である関根マイクさんと、「翻訳」、「通訳」、「フリー」のいずれかが関係するビジネス アイデアのコンペティションをしようじゃないかという話になりました(関根さんのブログ記事も参照)。

関根さんや私のほか数名が参加し、アイデア提出の期限は今月末です。締め切り後に投票が行われる予定です。
アイデアが出そろい、投票サイトの準備が整ったら、本ブログでも紹介したいと思います。投票は誰でも可だと思うので、興味のある方はぜひ見比べて投票してみてください。

私は 3 つのアイデアを提出します。

 ・割り勘翻訳
 ・スマホ通訳
 ・アプリ海外展開サポート

それぞれの詳細を以下で説明します。


◆ 割り勘翻訳

1. 概要
翻訳が欲しいドキュメントについて、賛同者を募って翻訳費用を分担できるサービス。

2. 顧客
翻訳サービスを求めている個人または団体。
特に、ある程度公共性のあるドキュメントが想定される。例えば現在であれば、日本語で書かれた震災や原発関連の情報を外国語に翻訳し、海外に発信したい場合など。

3. もたらす価値
ユーザーは複数人で費用分担することで、高い品質の人力翻訳サービスを安価に利用できる。

4. 提供方法(図も参照)
ある程度の実績や実力がある翻訳者と翻訳会社にあらかじめ登録してもらう。
ユーザーは、翻訳対象ドキュメントと希望の翻訳者(会社)を指定し、見積もりを出してもらう。総額を分担する人数(口数)で割り、賛同者を募る(例:見積総額 20 万円で、1 口 1,000 円を 200 口募集。1 人何口買ってもよい)。期限内に必要な人数だけ賛同者が集まれば、翻訳が始まる。集まらなければ返金する。

 ・課題
著作権や翻訳権をどうするかという問題があるか。

 ・課金方法
翻訳料金の一定パーセンテージをもらう。
1-warikan



◆ スマホ通訳

1. 概要
現場でスマートフォンやタブレットを使い、遠隔地から人間による通訳を提供するサービス。

2. 顧客
通訳サービスを利用したいユーザー。主にビジネスで活用する企業を想定。

3. もたらす価値
従来の通訳ではコストが掛かりすぎる、あるいは高くて利用できないと感じていたユーザーは、安い価格で専門サービスを利用できる。持ち運びやすいスマートフォンなので、電波が届けば屋内外など場所を選ばず通訳サービスを受けられる。

4. 提供方法(図も参照)
通訳者にあらかじめ登録してもらう。
ユーザーは利用したい時間を予約し、通話用アプリ(Skype のようなビデオ チャットを想定)が入ったスマートフォンまたはタブレットを現場に携行する。アプリを起動すると、遠隔地の通訳者とオンラインで対話できる。ユーザーはスマートフォンに聞こえるように発声し、現場での会話を通訳してもらう。

 ・課題
安定した通信環境でサービスを提供できるかという点か。

 ・課金方法
通訳料金の一定パーセンテージをもらう。
2-smahotuuyaku



◆ アプリ海外展開サポート

1. 概要
優れた日本語アプリケーションの海外展開をサポートするサービス。

2. 顧客
日本語アプリケーションを開発していて、海外展開を考えている企業(または個人)。

3. もたらす価値
アプリを提供している企業は、海外にアプリを展開することでユーザー増加と収益拡大を実現できる。

4. 提供方法(図も参照)
アプリケーションを海外展開する場合に必要となるのは、ローカリゼーション(翻訳)、外国語によるマーケティング、外国語によるユーザー・サポートである。
ローカリゼーションでは、UI、マニュアル、Web サイトの翻訳を行う。
マーケティングでは、顧客に代わり、宣伝や販売促進といった活動を行う。
ユーザー・サポートでは、顧客に代わり、海外エンド・ユーザーからの問い合わせに回答したり、ヘルプ・ページを作成したりする。

 ・課金方法
ローカリゼーション(翻訳)は無料で提供する(有料でもよいが)。
マーケティングとユーザー・サポートは、活動回数によって料金をもらう。
3-aprikaigai



以上です。