サリンジャーの「The Catcher in the Rye」(ライ麦畑でつかまえて)を読み終わった。
サリンジャーは高校生のときに何冊か読んでいたのですが、一番有名なこれだけはそのうち原文で読もうと思って読んでなかったんです。

メモを取っていたわけではないけど、頻繁に使われていた単語や表現は以下のようなのがありました。
ちゃんとした意味は辞書で調べていただくとして、僕が受けた印象による訳語を載せておきます。
たぶん 1945 年の作品なので、もう使われてないのもあるだろうけど・・・。

◆ 悪口、罵倒系
  horny → いやらしい奴
  corny → ダサい奴
  lousy → 嫌な奴
  moron → 馬鹿者
  pain in the ass → むかつく奴

"pain in the ass" と罵られた女の子は「生まれてからそんなこと言われたことないのに」とものすごくショックを受けていた。
あと f*ck も出てきましたが、主人公の妹が通う小学校の壁に落書きされていて、それを見た主人公が「子供はこんなの見ちゃいかん!」などと言ってこすって消していました。
当時はそれほどお下劣な言葉だったのでしょうな。
この主人公は結構悪口を言うくせにね・・・。

◆ 丁寧、愛情系
  old [人名] → 〜さん、〜くん、〜ちゃん

◆ 萌え系
  〜 kill me → 〜に萌えた、〜はウケた、〜には笑った

どうしようか迷ったのだけど、「萌え系」などと分類しておいた。
というのも、主人公の妹が何かかわいらしいことを言ったり、怒って膨れたりする場面で、「She killed me.」などと言うわけです。
微笑ましい印象を受けたような場面で使うのでしょう。


ところでアニメ「攻殻機動隊」に The Catcher in the Rye からこんな引用があります。

I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes.
(僕が考えていたのは、聾唖者の振りをしてみようということだった)

この一文がどこで登場してくるのだろうと注意して読んでいたら、かなり終わりに近い場面で出てきた。
主人公が学校を除籍処分になって寮から出るものの、実家には帰れない。
それで、そのままコロラドかどこかの田舎に行き、ガソリンスタンドでバイトでもしながらお金をため、山小屋みたいなのを建ててひっそり暮らそう、などと考えている場面です。

先週カート・ボネガットの「Cat's Cradle」を買ったので、今度はそれを読もうと思います。

The Catcher in the RyeThe Catcher in the Rye
著者:J. Salinger
販売元:Penguin
発売日:1994-08-04
おすすめ度:4.0
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